【機能変更のお知らせ】Mattermostの通話機能が新しい形に
- 株式会社ヴィセント 編集担当
- 6月4日
- 読了時間: 4分
更新日:9月30日
2024年9月のバージョン10.0アップデートにより、Mattermostの通話機能の提供内容が変更されました。
これからは、Freeプランでは1対1の音声通話と画面共有のみ可能で、
Enterprise、Professionalプランでは、1対1や複数人でのグループ通話と画面共有が可能となりました。
この変更は、通話の内容や利用規模に応じて、より安全で最適な環境を提供するための見直しであり、シンプルかつ安心して使える形へと再設計されたものです。
一見すると制限が増えたように感じるかもしれませんが、これはより安全で安定したコラボレーション環境を提供するための進化といえます。


1対1通話は無料で利用でき、チャットからワンクリックですぐに音声通話を開始できます。ちょっとした確認や迅速なやり取りには、十分な機能と手軽さが確保されています。

グループ通話はエンタープライズ、プロフェッショナルプランにて利用可能です。最大50人の参加と画面共有ができ、部署横断・拠点間でのリアルタイムな意思決定をサポートします。
この機能が有料プラン向けに整理された背景には、情報のやり取りをより確実に守る必要性があります。

Mattermostの通話機能は、エンドツーエンド暗号化を採用。すべての通話データは、送信から受信まで第三者に見られることなく、安全にやり取りされます。
さらに、Mattermostは以下の国際的なセキュリティ基準に準拠しています。
SOC 2(ソック・ツー)|アメリカ発のセキュリティ基準
クラウドサービスを提供する企業が、データの管理やセキュリティ体制について、第三者から「信頼できるかどうか」を評価される制度です。信頼性・安全性が高いサービスの証として、多くの企業が参考にしています。
HIPAA(ヒッパ)|医療・福祉情報を守るアメリカの法律
医療機関や福祉施設が扱う「患者さんの健康情報」などの機密データを、しっかり守るための法律です。米国ではこの法律を守っていないと、医療分野でのサービス提供ができないこともあります。
GDPR(ジーディーピーアール)|EUの個人情報保護ルール
ヨーロッパ全域で適用される、非常に厳しい個人情報保護法です。個人のデータが企業にどう扱われるかを厳密に管理する仕組みで、違反すると高額な罰金が科されることもあります。

つまり、Mattermostのセキュリティは「なんとなく安全」ではなく、厳格な世界基準に裏打ちされた“確かな安心を提供しているのです。

Freeプランでは、1対1の音声通話とチャットが無料で利用可能。 セキュリティも確保されているので、日常のやり取りには十分です。
Enterprise・Professionalプランでは、グループ通話や画面共有ができ、 より高度なセキュリティ設定にも対応。大規模チームや機密性の高い業務に最適です。
つまり、会社の規模や必要なセキュリティレベルに応じて、柔軟に使い分けられるのがMattermostの魅力。誰とでもすぐに「話せて」、その情報もきちんと「守れる」安心感があります。
補足情報:Freeプランでのグループ通話、できるけど注意点あり
Mattermost公式では、Freeプランでの通話機能は「1対1の音声通話+画面共有」に限定されていますが、実はコミュニティで配布されている「カスタムプラグイン」を導入することで、Freeプランでもグループ通話が可能になります。 このプラグインをインストールすることで、最大50人規模での音声通話・画面共有がFreeプラン環境下でも利用可能になります。
たとえば、以下のプラグインがその一例です
com.mattermost.calls-1.8.0-custom.tar.gz
※このプラグインは公式サポート対象外のため、導入・運用は自己責任となります。セキュリティ面や動作検証を十分に行った上でご活用ください。
まとめ
セキュアに、柔軟に、つながる未来へ
通話も、チャットも、情報共有も――いま、Mattermostは「話す」と「守る」を両立する時代のコラボレーションツールへと進化しています。
セキュリティを妥協せず、チームのスピードとつながりを最大化したい方は、この機会にMattermostの通話機能を体験してみてください。