【調査結果分析】メール文化からチャット文化への変遷
- 株式会社ヴィセント 編集担当
- 2023年1月25日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年2月1日
「弊社メールやっていないので、LINEのID教えていただけませんか?」
商工会議所の交流会で出会った営業マンから、こんな問いかけを受けました。
「情報交換を円滑にするために、LINE交換しませんか?」の提案をいただくことはありましたが、メールを使用していない企業さんは初めてでした。
世間で個人間使用を中心にチャット(主にskypeやLINE、Messenger)の利用が普及しており、BtoC事業を中心にビジネスシーンで企業が導入するケースが増えてきています。
現在サービスを挙げてみればきりがないほどあります。Microsoft Teams、slack、CHATWORK、LINEWORKS、Googlechat…
傾向の感覚はあるものの実際はどの程度ビジネスシーンでのチャットは普及しているのでしょうか。ビジネスチャットを取り扱うITベンダーとしての視点から、調査結果を分析していこうと思います。
ソース①
民間企業の調査結果(2019年、コロナ禍の真っただ中の時のデータ)

調査結果によると、コロナ直後ではあるものの大手企業はメールが中心で、チャット利用者の母数はわずかであることが分かります。(この時期は、オンライン会議やテレワークが流使われるようになった頃で、筆者自身もビジネスチャットは、半分遊びながら使っておりました。当時取引先とはメール一択でした。)
ソース②
総務省の調査結果 情報通信白書(こちらも2019年のデータ)

内容を確認してみますと、民間の調査結果と同じような結果がでています。
メールつよつよで、チャットは全然かすんでます。このデータで興味深いのは、なにも導入していない層が10%もある点。(文書のなかでも言及しています)
チャットは思ったより普及していない…ちょっとショックです。半面市場が大きくなる可能性もあるという面では希望はあります。
続いて市場規模(クラウドサービス市場)を調べてみましょう。

令和4年 情報通信に関する現状報告の概要より抜粋 01point.pdf (soumu.go.jp)
令和4年度情報通信白書によると、クラウドサービス市場は世界市場に比べて、国内に比べると約22倍の規模です。IT先進国(米国や中国)に比べると、人口と関わってくるものの、
ITに関する理解や浸透でいくと、発展途上であることが一目瞭然です。
またシェア率の高い企業が寡占化しているということは、多様化の過渡期(大手の隙間を狙う特化したサービスが増えていく)であり、「大手のサービスを使ってみたけど、合わなかった」、「コントロールしたい」、「丁寧なケア欲しい」など自分たちらしい使い方を模索するターゲットが増えていくことは潜在化しているといえます。
ただ、市場が急激に膨らむ現象が起こるのはについては、未知数です。
現状はメールの圧勝ですが、チャット文化への変遷は並行運用か、吸収か。 今後のチャットの普及率に期待しつつ、ニッチな声を拾ったサービス展開を実施していきます。
文責:吉田あかり
Comments